過去の相談内容②
相談内容
当期、利益が出そうなので法人税等を抑えるため、生命保険を勧められているが、加入すべきか?
回答
その保険が将来発生する事故により、会社や自分を守るためなど、事業を行う上で必要であれば加入すべきですが、節税対策のためだけの保険であれば、加入すべきではないでしょう。
解説
保険は本来、節税のために加入するものではなく、将来の事故や、役員・従業員の退職金に備えるための貯蓄のためなどの目的があって加入するものです。
節税対策のための保険は、将来にわたって利益を出し続けることを前提としている場合が多く、業績が悪化した場合、財務状況によっては資金繰りが悪化します。
よくある事案としては、利益が出たので節税対策のために保険に加入し、法人税等を下げたが、その後、会社の業績が悪化した時に、満期までに解約をすると解約返戻金がでない保険であったため、解約ができずに資金繰りが悪化するというものです。
このような場合、仮に保険に加入せず、利益に対して30%の税金を納付し、70%の資金を会社に残しておけば、資金繰りの悪化を防げたかもしれません。
会社が利益を出し続けることは、ほぼ不可能であることを考えると、節税対策のためだけの保険には加入すべきではないでしょう。